普段の会話で、聞き手がつまらなそうにしていたり、意識が会話に向いていない・・そんな経験はありませんか?
もしもそれが仕事の話しで大事な内容が相手にうまく伝わらなかったら、それだけで大きな影響が出てしまうことも。。
筆者はこれまで、営業として多業界の顧客と商談したり、会議でプレゼンや討論をしたり、研修で講師として登壇したりと、
仕事の中で様々なシチュエーションで話す機会を多く経てきました。
今回は、その中で得た話しに相手を引き込むコツを解説します。
話の構成
話しに相手を引き込むためには、聞き入ってしまうような話の構成が重要になります。
話しの入りは共感して貰える話題をもってくる
会話の冒頭では、共通の話題を~といわれるケースもありますが、
初対面の人の場合、目につく物事以外でいきなり共通の話題を当てるのは不可能です。
そのため、共感できる話題をもってくるようにしましょう。
なお、これはYesを引き出すことで肯定的かつ優位的に会話を進められる営業トーク術でもあります。
「今日は暑いですね~去年の最高気温も超えたようですよ!」などプラス何かしらの情報が添えられると、さらにGoodです。
要点を押さえて長々と話さない
話しが長いと、回りくどくなってしまったり、いつの間にか脱線してしまったり、結局何の話か分からなくなりがちです。
また、相手を飽きさせてしまうポイントにもなってしまうので注意が必要です。
何を伝えたいのかを箇条書きで挙げるように、いくつか要点になるポイントを押さえておくことで防ぎことができます。
結論から話す
ケースバイケースですが、結論から話すことで聞き手を惹きつけることができる場合があります。
「実は今回のお話しは〇〇ということなんです。なぜならば~」と続けることで論理的に要点を伝えることができ、
かつ相手にも興味を持たせて、その後の話を意識して聞いて貰えるようになります。
この手法は、PREP法というPoint(結論・要点)・Reason(理由)・Example(事例・具体例)・Point(結論・要点)
の頭文字をとった構成方法になり、とくにビジネスシーンでよく用いられています。
結論から話す場合は、話しの前提が共有されていなければ「何の話?」となってしまうので注意しましょう。
主観だけで話さない
自分のことしか話さない、自分が知っていることは相手も知っているという前提で話をすると、
伝わらないだけでなく、相手を飽きさせてしまうことにもつながってしまいます。
ただし、主観が全くなければ面白味に欠け聞き手を惹きつけることはできません。
客観的な目線で主観的なエピソードを交えたり、主観的な意見を客観的な裏付けで説得力を持たせることがコツです。
話し方
どんなに話の構成が完璧でも、話し方ひとつで良くも悪くも分かれてしまいます。
聞き手に不快を与えず、聞きとりやすい話し方のポイントを解説します。
適切な間をとる
話しの中に間がなければ、一方的で何が重要か分かりづらく、言葉は耳から入っては抜け記憶に残りません。
相手に考える時間を与えず、聞き手の疑問を解消する質問の機会も失ってしまいます。
そのため、句読点や、要点の手前で半拍から一拍ほどの間をとるのが適切といえます。
話し上手な人ほど絶妙な間を使い分けて、聞きとりやすさや伝わりやすさを意識して話していることが多いです。
声のトーンはシーンによって使い分ける
声の高低によって、聞き手の印象は大きく変わります。
高いトーンは明るくさわやかでハキハキとした印象をもたせ、低いトーンは落ち着いた信頼感のある印象をもたせます。
それぞれの特徴を活かして、会話のシーンに合わせて使い分けましょう。
抑揚をつける
抑揚をつけることで聞きとりやすく、声に表情が出ます。
とくに重要なポイントや、伝えたい内容には抑揚をつけるようにしましょう。
例えば、「ありがとうございます」という謝意を抑揚なしでは機械的に聞こえてしまい、
かえって良くない印象を与えてしまいますが、抑揚をつけることで言葉に感情を持たせることができます。
スピードは 早すぎず、遅すぎず、ゆっくりめを意識する
話しが早すぎると言葉を噛んでしまったり、相手が聞き取れないケースが起きてしまいます。
頭の回転が速い人ほど話したいことが次々に頭に浮かんで早口になりがちです。
一方で、遅すぎてもうざったく聞こえてしまったり、飽きさせてしまうケースが起きてしまいます。
練習も必要ですが、意識するだけでも話すスピードは克服できます。
とくに早口の場合は、自分が思う以上にゆっくりを意識して話すのが丁度良いスピードであることが多いです。
表情豊かに話す
暗い表情、固い表情では聞き手も不安や警戒を感じてしまうものです。
口角を上げて明るい表情をベースに、表情豊かに話すことで聞き手も安心して話を聞くことができます。
また、笑顔で話すと笑声といって自然と声にも表れ、相手に好印象を与える効果もあります。
目に光を宿す
「目は口ほどに物を言う」ということわざがあるように、目には感情が表れます。
目力、目の動き、目の輝き、目の表情・・眼差しだけで思いは伝わるものです。
眉間を寄せたり、ギラつき過ぎず、目に光を宿すように意識してみましょう。
ハンドジェスチャーを用いる
言葉に合わせてボディーランゲージを用いると、聞き手の意識を一層話しの中に引き込むことができます。
とくにハンドジェスチャーでは、数を表したり、物体の大きさや形を表したり、感情も視覚的に表現できる手法です。
ただし、使いすぎると不快感を与えてしまう恐れもあるため注意しましょう。
問いかけを交えて会話のキャッチボールをする
主観だけで話さないでも触れたように、一方的に話しているとつまらないと思われてしまいます。
主観と客観を交えて話す以外にも、話しの中に問いかけを取り入れる手法も効果的です。
「これは〇〇ということなんですが、同じような経験はありますか?」など、所々で問いかけることで
会話のキャッチボールが生まれ、話しの中に相手を引き込むことができます。
映像を表現する
優れた話し手は、聞いてる傍から言葉が映像になっていくと表現されることがあります。
話の中の状況が映像で伝われば、聞き手の共感や理解が高まり相手を惹きつけることができます。
例えば「夜空の星空が」と話すよりも、「真っ暗な夜空にキラキラとした星空が」と話す方が映像として受け取りやすいように、
擬音語や擬態語を上手く駆使した話し方や、自分の頭の中の映像を解説するように伝えることがコツです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
相手を飽きさせない、惹きつけるような話しができるようになれば、自身も相手も今まで以上に会話が楽しくなります。
話し方を上達させるためには、上手い人の真似をすることもひとつの方法です。
身近で話上手な人や、有名な講演家の方の動画をチェックしてみたりするのも良いです。
話し上手は、プライベートや仕事でも活かせるスキルになるので、是非参考にしてみてください。